指導事例
根気強く頑張り志望大学に合格
生徒の基本情報
家庭教師開始時期
小学校6年の夏
家庭教師のコース
週2回 120分
家庭教師開始時の成績
最下位から数えて10番以内
志望大学
国士舘大学 経営学部
指導内容と結果

家庭教師を開始したのは小学校6年生の夏。他動性の発達障害を持つお子さんでしたので、高校受験はたいへんであろうというご両親の判断から、中高一貫の開誠館中学校を受験しました。

開誠館中学進学後は空手部に所属。部活を一生懸命頑張っていましたが、精神的にも体力的にもなかなか追いついていなかったように思います。そのため、中学校1年生時点での成績は学年でも最下位に近いくらいの成績でした。

開誠館中学では、幸い中学校1年生の1学期に学校で再度小学校の内容を授業で行ってくれます。家庭教師も親御さんも本人も、辛抱強く小学校5年や6年の勉強を中2の終わりくらいまで続けていきました。とにかく学校の勉強に大幅に遅れないようにということを目標に家庭教師でサポートを続けました。

高校1年生の冬にやっと学校の勉強に追いつくことができました。高校2年生からは、学校の授業もわかるようになってきていました。家庭教師の指導は数学(算数)と英語が中心。必ず最初の30分は数学の計算と英語の単語の確認をしていました。数学は小学校5年生と小学校6年生用の計算ドリルを、家庭教師の授業が始まって15分くらい毎回実施。指導に使っていたのは学校の教科書や教材がほとんどです。英語は中学校に入って1からのスタート。しかし、最初はほとんど点数がとれませんでした。とにかく単語をしっかり覚え対策。算数の計算ドリルと同じように授業の最初に10問~15問(10分程度)の単語テストを行いました。その後、約30分前回の復習と宿題の確認をし、新しい内容を1時間で進めていきました。

大学受験では、国公立は受験科目が多いため厳しいという判断から科目数が少ない大学を選びました。さらに評点平均の問題もあるため推薦入試やOA入試も難しい。そこで、少ない科目数で受験でき、本人の希望から関東の大学を探したら国士舘大学や亜細亜大学という選択肢に至りました。

受験科目は英語・国語・世界史の3教科。
高校3年生からは受験のために数学・理科は一切指導しませんでした。世界史は語句や出来事の原因と結果を自分で勉強させる形をとり、家庭教師の指導時間では英語と国語のみを対策。現代文が苦手だったので、マンガのノベライズ小説をたくさん読ませました。やはり最初は興味のあるところから。文学小説ではなく読みやすいものでたくさん文章に触れさせることで活字慣れする形をとりました。

古文は文法も大切ですが、まずは百人一首を暗記。内容はわからなくていいので、毎回10首ずつ暗記確認を。毎回繰り返しで読ませると古文の独特な世界観や音の表現を体感できます。その上で文法を指導していきました。

中学校時代は下から10番以内だった模試の結果ですが、高校2年生の段階では学内で真ん中くらい、高校3年生の模試では偏差値45程度に向上。学内のテストでは半分以上の成績をとることもありました。

長い期間じっくりと勉強に取り組んだことで、だんだん勉強慣れしてきた結果だと思います。多動性の障害がある子でしたが、少しずつ落ち着いて取り組めるように。それとともに字もきれいになったり、自分の考えも言えるようになりました。中学生のころは親にやらされている感覚でしたが、大学受験は自ら進んで取り組んでくれました。当時お父さんが東京に単身赴任されていたため、受験合格で家族で東京へという目標が意欲にもつながったのだと思います。結果、国士舘大学経営学部に見事合格することができました。